【自宅葬とは】
自宅葬とは故人を住み慣れたご自宅に安置してお葬式を行う日本の伝統的な葬儀形式です。90年以降は葬儀会館でお葬式を行う方が大半になりましたが、近年お葬式の多様化やお葬式規模の縮小により再び自宅葬が注目されています。
【自宅葬の特徴】
自宅葬の特徴は大きく分けて3つあります。
1,故人を住み慣れた場所から送りだせる。
自宅葬の最大の特徴といっても良いのが、慣れ親しんだご自宅で最後の弔いが出来ることです。また遺族にとってもご自宅ならリラックスした雰囲気でお別れが出来ます。
2,時間制限がない
会館と違いご自宅であれば時間制限がありません。また日程も自由に調整しやすく、参列者とゆっくりと故人の思い出を語り合う時間を持つことが出来ます。
3,葬儀費用のコストダウン
一般的なお葬式と比べ、自宅葬は費用を安価にすることが出来ます。
まず、施設使用にかかわる費用全般(会館使用料・故人安置使用料・運営費等)の節約になります。それとご自宅に設置する祭壇は規模に合わせてミニマムなものでも十分ですので、祭壇使用料の節約にもなります。
【自宅葬の注意点】
自宅葬を行う場合には、いくつかの注意が必要です。
1,スペースの確保
自宅でお葬式をする場合、参列される方のスペースが必要になります。
参列者 1名~6名 … 6畳程度のお部屋
参列者 6名~10名 … 8畳以上のお部屋 もしくは2間
2,駐車場の確保
参列者がお車で来られる場合は駐車場も用意しなければなりません。
ご自身のお持ちの駐車場で足りない場合は近隣にお借りする必要がございます。
3,近隣への配慮
葬儀を行う事を事前に近隣へお伝えする事により、人の往来による万が一のトラブルも未然に防げます。
【自宅葬の祭壇】
自宅葬で使用する祭壇は比較的ミニマムなものが多いです。また故人様の愛用品や庭先で育てたお花を祭壇に飾ったりして、ご家族の想いをカタチに出来ます。
【まとめ】
日本の社会が多様化し個人の価値観が尊重される時代、自宅葬はその中で再評価されています。高齢化社会に伴い自宅での介護や看取りが増加し、それに続く形で自宅葬が選択されやすくなっています。葬儀自体が小規模化や家族化する流れの中で自宅葬は一つの有力な選択肢として存在感を増しています。